企4PointBCP対策人の備え業は災害発生時に備えて、「会社」と「人」の安全を確保しなければなりません。災害被害の最小化と、災害時の企業活動の維持または早期復旧を可能にするため、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておきましょう。 災害に強い企業を目指す「BCP(Business Continuity Plan)事業継続計画」を策定・運用することで緊急時の対応力に加え、信頼度の向上、競争力の強化などにおいて大きなメリットを得ることができます。 地震の揺れによる転倒防止対策や、二次災害の防止など、施設の安全対策は進んでいますか?日頃からオフィスの家具、什器、備品、設備などの転倒、落下、移動防止対策、ガラスの飛散防止対策など、きめ細かい耐震チェックを実施するとともに、火災の危険に対応して火災報知機や消火器を備えましょう。 また、災害発生時の建物内の点検箇所をあらかじめ定めておくとともに、施設の安全点検のためのチェックリストを作成しましょう。なお、従業員等で設備等の応急復旧に対応する場合には、工具類の備えについても検討しましょう。施設の安全確保従業員の食糧・睡眠の確保事業所における帰宅困難者対策建物内の安全性を高める措置を行うことで、発災時における従業員の安全確保や、従業員が留まれる場所の安全確保をすることができます。3日分の水・食糧のほかに救急医薬品、睡眠・トイレ等生活環境の備えを従業員の分だけでなく、発災時の来所者に対しても対応出来るよう進めておきましょう。東京都が施行した条例では、大災害の発生時には、施設の安全を確認したうえで、従業員を事業所内に留まらせることを基本として以下のような準備の必要性が示されています。 東京都では、従業員が施設内に留まれるように3日分の水や食糧などの備蓄を求めています。具体的な備蓄内容については以下のような目安になっています。 対象となる従業員等1 雇用の形態(正規、非正規)を問わず、事業所内で勤務する全従業員 3日分の備蓄量の目安2 ①水については、1人当たり1日3リットル、計9リットル ②主食については、1人当たり1日3食、計9食 ③毛布については、1人当たり1枚 ④その他の品目については、物資ごとに必要量を算定 備蓄品目の例示3 ①水 :ペットボトル入り飲料水 ②主食:アルファ化米、クラッカー、乾パン、カップ麺 ※水や食料の選択に当たっては、賞味期限に留意する必要がある。 ③その他の物資(特に必要性が高いもの)毛布やそれに類する 保温シート、簡易トイレ、衛生用品(トイレットペーパー等)、 携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池、救急用品 類■上記品目に加えて、事業継続等の要素も加味し、企業ごとに必要な備蓄品を検討していくこと が望ましい。 (例)非常用発電機、工具類、調理器具(携帯用ガスコンロ、鍋等)、副食(缶詰等)、ヘルメット、 軍手、自転車、地図■企業等だけでなく、 従業員等自らも備蓄に努める。 (例)非常用食品、ペットボトル入り飲料水、運動靴、常備薬、携帯電話用電源事業所における帰宅困難者対策のポイント1. 一斉帰宅の抑制 (従業員はむやみに移動を開始しない)2. 施設内待機のための備蓄の確保3. 備蓄の10%ルール等、共助の推進4. 施設の安全確保5. 安否確認・情報収集手段の確保6. 混乱収拾後の帰宅ルールの策定7. 上記等に関する事業所防災計画等 の作成と訓練による検証会社の備え災害に強い企業へ、しっかり備える。
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